雑記帖

存在します

2022-01-01から1年間の記事一覧

感情の手紙

嫌だよねえ、と物語の嫌な場面を読みながら、より正確には物語の人が何かを嫌がる場面を読みながら思うことがある。嫌だけど嫌じゃない場合もあって、嫌ではなかったこともあって、それも含めて嫌なんだけど、でもそう言うにはただ嫌というしかない。「いや…

思考の最近の複数の

単純ではないことが多いので難しい、それはつまり、複雑なことが少なくないということだけれど、どこから話したらいいのかわからなくて、結局生まれたときのことから、生まれる前のことから、この釈迦という人はどれくらい偉い人なんですかと尋ねられて実は…

concord

人に優しくされたり褒められたり祝福されたりすることに慣れたいと思うことがあり、そう思うとほとんど同時に、そうしたことに慣れたくないと思う、それは話がすれ違っており、慣れたいと思うというのは、いちいち人がわたしを気にしているという事実に怯え…

沈黙について

むかしむかしあるところに、人がなんのよすがもなく生きているということに不安を覚える人がありました。人であればなんでもいいのですが、とりあえずここではおじいさんであるとしておきましょう。あるいはおばあさんであったり、おじいさんおばあさんであ…

絶対に関する断片

絶対的なものを色々とりかえてみて人が生きていると考えてみるのはどうだろうか? 神は死んだという宣言をまじめに受け取ったのはサルトルのほうで、ニーチェ自身は世界の絶対性に対してはそれなりに楽観的であったような気がする、あるいはそうでなくても、…

話さない(内心の近況)

近況はカテゴリーではない。面白い掴みから文章を始める必要はない。文章は順番に読まれるべきではない。ディスコースマーカーは拠り所にされるべきではない。話される言葉が線条性を持つのは話す人と聞く人の双方の事情によるものだ。書かれる言葉が線条性…