雑記帖

存在します

2018-01-01から1年間の記事一覧

乱文と黒猫、あるいは年末について

本棚を漠然と眺めていたら2019という数字が目に飛び込んできており、それはジョン・ヴァーリイの『逆行の夏』に割り当てられたハヤカワ文庫SFの分類番号である訳なのですが、しかしどうして2019という数字が気になったのかと思ったらそれは来年なのでした。…

雪の積もった空港に着陸すること、その他

いつの間にか眠ってしまっていて外の白さはすでに雲の白さではなくなっており、眼下ではもう隙間から白くなった森が敷かれているのだった。そのまま唸るように進んでいくと人の家が見えて畑が見え、「雪というのは随分に整然と積もるものなのですね」と言う…

カリカチュア

世界とはつまらないもので、「中庸」であるとか「μεσοτης」であるとか、そういったものは枢軸時代に提出されて久しくもまだ世界の原理のような顔をして道徳観念の主席を汚しており、そんな中でどのようにして悪徳を打破することができるだろうというのでしょ…

キズナアイ、人格、バーチャルYouTuberについての小論

真面目な話です。 背景 様々な人がキズナアイについて語っている。それは勿論ノーベル賞報道におけるNHKでの取り上げられ方に端を発するものである。様々な人というのは非常に様々であり、今までキズナアイを巡る言論の中心的な形成主体であった視聴者、VR関…

表現の対象について

それで結局、あなたは現実を描きたいのか、それともあなたが描きたいものを描きたいのかと問われているような気分になって、それは勿論わたしが描きたいものを描きたいに決まっているがしかしそれが現実と一致しないと考える理由があるだろうか、いやない、…

対話篇

1 「これは嘘なんだけど、わたしには渾名がブロッコリーで髪の毛はストレートの友人がいるんだよね」 「そうなんだ」 「どこが嘘かっていうと、渾名がブロッコリーっていうところ」 「君には髪の毛がストレートの友人がいるんだね」 「でも実はその人は天パ…

かつて聴いていた曲のこと

人生は長いもので生きていれば幸いにもそれなりに多くの音楽を耳にする訳ですが、人生は有限なものですべての音楽を聴き続けることは残念ながらなしえない訳です。そのような理由によって人は「かつて聴いていた音楽」というものを抱えている訳ですから当然…

主義-否定-詭弁

世界-内-存在みたいな。 明けましたね。2月ですね。明けましたねなんて言うのは2018年最初の更新だからなのですが、すでにもう1月が手元にないということでどうにもやり切れない状態にある訳です。 そんなことは基本的にどうでもいい訳です。言いたいことは…