雑記帖

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2023-01-01から1年間の記事一覧

生活の手触り/今年観た映画

器用ではないしコンロが1口しかないのでだいたい同じタイミングで完成するように料理を何品か作って机の上に並べていただきますと言って食べ終わったら皿を下げて洗ってここまでで1時間というようなことができない。何かをひとつ作って食べ終わったらまだも…

in jest

自分の死体を見たらかなり笑っちゃうだろうな、みたいな想像のこと。おかしくて笑ってしまうということがあり、他の表情を選べずに笑ってしまうということがあり、おぞましくて笑ってしまうということがあるのだろうと、等しくあるのだろうと思う。 人が結婚…

わたしたい

このまま歩いていけばどこまでも遠くに行くことができてずっと帰ってこないことができるということに小さいころ初めて気がついた瞬間があってすごく怖かった。家の近くには森があって森の中にも道があって道の先にはまた道があった。学校の背後には峠があっ…

備考欄の空白

とりあえず近況ということにしたい。自分について話すのは得意でもなければ好きでもなく、元気もあまりなく、わざわざ公開状態にして話しておく意義も感じない。安い神秘性の神話を昔から割と信じていたということはあるけれど、それは結局のところ神話でも…

観光案内人

中央分離帯に取り残された人がこちらに手を振っているのが見えますね? あれをどうして中央分離帯と呼ぶのかというと、むかしは中心と周辺というのが分かれていて、人間は互いに争っていて、不公平というものが、つまり公平でないということですが、意味をも…

退屈と無意味

物がすくない部屋の隅に人が背中を丸めて座っている。 顔はこちらから見ることができない。服装からも髪型からも特段、その人らしいといえるような特徴は読み取ることができない。部屋は灰色で、その人も灰色で、反対の隅から差し込んでいる光も灰色、それな…